誰かに影響を受けるということ

hb.matsumoto-r.jp

matsumotoryさんとはあまり関わりがなかったが、傍から見ていてもすごい人だなとずっと思っていた。技術的にものすごい方というのは言わずもがなだけど、すごく思慮が深くて自分の考えていることを言語化したり定型化したりするスペシャリストだと思っていて憧れの気持ちしかなかった。Twitterに「すごいエンジニア」リストを作ったときも一番にmatsumotoryさんを入れた。今後のご活躍を陰ながら応援していきたい。

またそれに対してのpyamaさんのアンサーブログがとてもよくて、胸にこみ上げるものがあった。

pyama.fun

影響を与え合うというのはとても尊いことで、本当に素晴らしいなぁと感じたので自分のことも文章にしておきたいと思った。

ここからは自分の話。ペパボに入社して一番影響を受けたのは確実にpyamaさんである。入社してからムームードメインに配属されpyamaさんがメンターとしてついた。特にあれこれ細かく指導するわけでもなく、基本は自分で考えて行動しそれについてアドバイスをくれるようなやり方だったように思う。

僕は入社して一番に見たエンジニアがpyamaさんだったので、WEB業界のエンジニアは皆このようにストイックに技術を追いかけてプロダクトを生み出し、それをアウトプットしてもっとすごいエンジニアになっていくというのが良いエンジニアであるということを教わった。一番近くで見ていたし当然相当な影響を受けた。当時の僕はpyamaさんみたいになりたいと思っていたし、同じような振る舞いをしていたように思う。

しかし、だんだんこれは自分には合わないのではないか?という疑問を感じだしたのを覚えている。pyamaさんがプロダクトを生み出して導入しては良い影響が生まれるが、それを支えて運用していくフェーズもある。そのフェーズはすごく嫌だった。僕もすごいプロダクトを生みたいし、自分の好きなものを作りたいとの気持ちがあった。それができない自分にものすごく苛立っていた。その一方、運用していくフェーズのほうが自分にはあっているのではないかと思うようになってきた。フルスタックまではいかないにしてもサーバーからフロントエンドまで支えられるような環境において広く(深くなりたい)技術スキルを習得してきて、だんだんと日々発生する運用案件をいかに効率よく捌きながら問題の根本を捉えて最短で再発しないようにするか考えられるようになってきた。自分自身それが楽しいと思えてきたし、周りからも徐々に評価されるようになってきて、自分の強みとしても捉えられるようになってきた。

そのうちにpyamaさんはシニアエンジニア、CTOとなり組織のことも考えるようになっていった。その後姿をずっと見てきた。今もロールモデルにしているのはpyamaさんだと思う。しかし純粋に同じようになりたいとは思ってなく、逆にこんなにすごい人がいるのだからその人とは違う道を進んで自分なりの強みを持って勝負していけるように意識している。

「今のペパボは職位が上がれば上がるほど、社のエンジニア育成や組織へのコミットメントが必要なフェーズなのでそれもまた一つのミスマッチの要因になったように思う。」

アンサーブログ内で上のようなという文があったのだけど、恐縮ながら陰で見守ってきた僕の個人的な気持ちとしてはpyamaさんに対しても同じことを感じている。それを原因に退職されては困る(切実)ので、そういった道に進めるように自分が支えていけるようになっていけたらいいなという気持ちをしたためておく。

支離滅裂で赤裸々な文章になってしまってpyamaさん万歳!みたいになってしまったけど、たまにはいいか。

誰かに影響を受けるということは、その人と同じように行動して同じ道を進んでいくというよりも、その人の言動を噛み砕き良いところ悪いところをきちんと捉えて、それに対して自分には何ができるのだろう、そして強みを常に考えながら行動していくということだと思いました。いつか誰かに影響を与えられるようになるぞー。まる。